空と大地に育まれて、わたしたちは日々健やかに暮らしています。
地球に暮らす皆が、このかけがえのない幸福を心豊かに分かち合えますように☆☆
〜 益久綿の物語 〜
≪ナチュラルファンタジー自然の布シリーズは益久綿を使用しています♪≫


☆益久綿に関する写真や解説文は、益久染織研究所さんのHPよりお借りして使わせて頂いています☆
☆★☆感謝☆★☆

どこまでも続く広々とした益久綿の綿花畑

茶綿の株(綿花の花は最初白で、その後黄色、
赤系へと色が変り枯れていきます)

緑綿の株(わたが元々緑をしている綿花。
この緑綿はとてもデリケートで、育てるのが大変とのこと)












































































































【有機木綿】

 益久綿の有機木綿は全て中国山東省の工房で作られます。ここでは綿花の栽培から糸紡ぎ、染色、織りまで全て一貫して行っています。
 普通のオーガニックコットンは3年以上無農薬・無化学肥料で栽培した農地(有機栽培と言います)を使い収穫する綿のことです。それまで効率的に収穫量を上げる為に農薬や化学肥料を使っていた綿畑だったところに、農薬や化学肥料を使わずこれまでやったことのない手作業な栽培手法を増やして綿花を栽培しなおす、というのが通例です。そして、これまでずっと化学肥料や農薬を使っていた残留の影響がなくなると予想される有機栽培切替3年後の収穫から、初めてオーガニックコットンと唄えるようになるのです。
 方や益久染織研究所の中国の工房では、はるか昔に畑をはじめてからこれまで一度も化学肥料や農薬を使ったことがありません。化学肥料や農薬の残留物はもちろんありませんし、一度も近代農業をしたことがない為手作業の栽培手法でしか栽培をしたことがないのです。
 実際の有機木綿は、「有機栽培認定基準」という厳しい基準をクリアしたものだけが、その国から"有機"と名乗ってよいというお墨付きをもらい、市場に出回ります。益久綿の有機木綿ももちろんこの基準にクリアしています。黄河のほとり、広大な大地が育んだ素朴で力強い綿花を、現地の工房でひとつひとつ手摘みで収穫し、糸紡ぎに備えます。


【手紡ぎ】

 人の手で優しく紡がれていく手紡ぎ糸。その原理は数千年前からほとんどといって良いほど変わっていません。種を除き、綿打ちをして均一にほぐしたワタで、糸車を手回ししながら糸を紡いでゆきます。
糸紡ぎの経験のある方ならお分かりと思いますが、ある程度練習すると誰でも糸を紡ぐことはできるのです。しかし「速く・正確に・大量に」、となるとこれが難しい。熟練者が丸一日休みなく紡いでも200g程度の糸しかできません。本当に手間と根気の要る作業です。
 益久綿の手紡ぎ糸は全て中国の工房で紡いでいます。日本で紡ぐと、皆様に手軽にお分け出来るような糸はとても作れません。中国の方たちには、本当に丁寧に根気よく良い仕事をしていただいています。
 手紡ぎ糸は柔らかくムラのある、自然な風合いの糸になります。


【ガラ紡】

 信州松本のお坊さん、臥雲辰致(がうんたっち、と読みます)が明治時代に発明したわが国最初にして唯一の純和製紡績機械、『ガラ紡績機』で紡いだ糸です。仕組みが単純で、手紡ぎに最も近い糸が仕上がる紡績機ですが、現在の工業用紡績機の数百分の一の速さでしか糸紡ぎが出来ません(それでも手紡ぎよりは効率が良い)。
 今から30年ほど前、益久染織研究所の社長、廣田益久氏がガラ紡保存運動へ参加したことから益久とガラ紡との切っても切れない関係が始まりました。高速の紡績機に取って代わられたゆったりしたガラ紡。ガラ紡機で紡がれた糸は独特のふくらみ感と素朴さを持った素晴らしい糸で、廣田益久氏はどんどんほれ込んでしまいました。
 手紡ぎ糸を作るようになった今でもやはりガラ紡の素朴さは手放せません。中国で見つけてきたガラ紡績機を大事に使って山東省の工房でゆっくりゆっくり益久綿のガラ紡糸を作ってもらっています。


【手機(てばた)織機と力織機(りきしょっき)】

 益久綿に仕上げる最後の大切な作業に「織り」があります。ゆったりと作られた手紡ぎ糸やガラ紡糸が持つ自然な柔らかさとふくらみがそのまま伝わるよう、益久綿を織り上げる機械には手機織機や力織機を使っています。手機織機の歴史の古さはもちろんのこと、力織機も明治の後半から昭和初期まで活躍していた、日本の織工業の黎明期を担った懐かしい機械です。
 なぜこんな昔の機械ばかり使うのか? 決して懐古趣味からではありません。理由は簡単、仕事が遅い(?)からです。
 手機織機も力織機も、最新の工業織機の十倍以上の時間をかけて布に仕上げます。時間をかけるということは、それだけ糸に負担をかけない、ということでもあります。手紡ぎ糸やガラ紡糸は柔らかすぎて、糸に負荷をかけながら布を織る現代の織機にのせることが難しいという理由もありますが、柔らかくふっくら大事に仕上げた糸は、やはり時間をかけて無理なく丁寧に布にして、その風合いを活かすのが本筋です。
 機屋さんや工場でお蔵入りになったり捨てられそうになっていた昔々の織機を方々から拾ってきて、国内や中国の工房で再び現役で働いてもらうことで、益久綿手紡ぎやガラ紡の優しさがいっぱい詰まった、本当に柔らかい益久綿の布が出来上がるのです。




益久綿の栽培と製造


【綿花の栽培】〜広大な有機農場

 益久染織研究所の中国工房のある中国山東省の内陸部は、昔から綿産業が盛んな土地でした。日照時間が長く海から遠く適度に乾燥していて朝晩の寒暖差が激しい内陸気候。益久綿がこの地で栽培されることになったのも自然の成り行きだったんだ、と現地を訪れて思いました。とにかく広いです。何せ甲子園軽く200個分くらいがずっと綿花畑です。その隣にはやっぱり甲子園100個単位のとうもろこし畑や大豆畑。なにせ規模が違います。そして、その広大な土地の綿花を手作業で有機栽培している・・。
当たり前ですがほんの4〜50年前まではどの国も農業はすべて有機栽培でした。そして、科学の発達と共に効率的な農法が研究されて様々な薬品が開発されたのですが、この山東省の農家はそんなものとは今の時代になっても無縁です。「いや、もう、僕らがやってるこの方法でずっと昔から栽培してるから、別に変える必要ないですし」と、ごく当たり前に農家の方たちは話してくれました。


【手紡ぎ】〜気の遠くなるような熟練手作業

 益久の中国工房が農家の人たちにお願いしているもう一つの作業、それが糸紡ぎです。そしてその紡ぎ方は全て手紡ぎ。あきれるくらいに時間がかかります。月に何トンもの手紡ぎ糸を作るにはこれはもう人海戦術しかありません。ベテランが一日8時間紡いで200gの糸しか出来ません。
何百人もの農家の人たちにお願いをして、収穫した綿(ワタ)から糸を紡いでもらうのですが、熟練作業にはやはり能力の差というものが出てきまして、超熟練者はその中でも一部の方達です。そういった熟練者が極細の手紡ぎ糸を紡いでくれることによって、最近完成した本当に薄くてシャリ感のある益久綿の布ができるようになりました。


【染め・織り・捺染】

 近くの農家にお願いして綿花から作られた紡ぎ糸が完成すると益久の中国工房に運ばれ、様々な加工に入ります。昔ながらの力織機や手織り・裂織、染めや捺染も工房内で全て行います。
ここでも大切なのはヒトの手。どの作業でも真剣に皆さん作業をされていました。


【織り生地の補修】〜益久綿の生地の仕上がりを裏で支える花形作業

 益久の中国工房で行っている大切な作業はたくさんありますが、中でも最も重要で熟練を要する、そして地味ながらある意味最も素晴らしく花形な作業が今から紹介する織り傷の補修です。
補修と言うととても裏方な仕事ですでも、益久綿の布地はこの作業のクオリティがどれだけ高いかによって仕上がりの完成度が大きく左右されると言っても全く過言ではありません。
中国工房での益久綿は全て手紡ぎです。しっかり紡がれてはいますが糸の太さが均一でない為やはり織りの途中で切れたりほつれたりし易くなります。もちろん織りの作業でできるだけ糸切れが出ない調節をしますが、あまり細かく調節しだすと織り上げることが出来なくなります。
そこで益久の中国工房は、織りの精度は手紡ぎ糸に負担をかけない程度のファジーな設定で織ることにしました。するともちろん織り傷が出ます。その傷はついたままほっといて最後まで織ってしまいます。
そして、その後全力で補修します。生地を注意深く見て、少しでも傷があるところは徹底的に手作業で直します。工業製品の生地のチェックのような、傷部を切り落としたり仕上がりm数から差し引くだけ、ということはしません。全て、本当に全て手作業で直します。

ナチュラルファンタジー自然の布シリーズでは、この益久綿 の素晴らしさを生かし、
包み込まれるような母性と女性性、大地の温もり、寛ぎと癒し、豊かな実り
日々の暮らしの温かさや優しさを、雑貨や衣服の製品を通して表現していきたいと願っています。
これからひとつひとつ素敵なラインナップを増やしていきたいと思っております。
どうぞお楽しみになさっていてくださいね♪



♪素敵なご縁に心より感謝、ありがとうございます♪

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